ベーシックインカム考 七方ふさがり一方あかり

ベーシックインカムという、まぶしすぎる“あかり”を、正面から見てみようではないか。

リビアでベーシックインカムか?

 独裁者であるということは、裏を返すと実行力があるということなのでしょう。カダフィ大佐のリビアで、もしかするとベーシックインカム制度に似た(同じ?)制度が始まる可能性があります。クーリエジャポンという雑誌で、たまに購読しているのですが、「“お騒がせ”カダフィ大佐による究極の「省庁再編」計画」に掲載されています。

 曰く、「無能な政府のサービスにはウンザリした。そこで、政府の予算を国民に振り分け、国民が(民間の)サービスも選択できるようにする。そうすれば、適正な競争に基づくサービスが提供されるだろう」という考えのようです。確か松下幸之助も似たような感じのことを言っていたような気がします。教育バウチャーを全領域に広げたような感じです。

 しかしこのリビアの制度は、ベーシックインカムとちょっと違うと思います。つまり、現状の政府の予算を、国民が代わりに受け取るという形ですので、国民にとっては選択肢が増えますが、収入面ではプラスにならないと思います。政府のサービスは今までどおり存在し、その上で所得の保証をするベーシックインカムとは考え方が違うように思います。

 いずれにしても面白い取組みですので、続報に期待したいところです。

保険と貯蓄と、給付のタイムラグ

■いろんな保険
 健康保険、介護保険、失業保険は、読んで字のごとく保険です。だから、加入していないこともあります。保険の適用は受けないほうがもちろん良いはずですが、モラルハザードが起こり得ます。それに制度がややこしく、支払い漏れがあるかもしれません。

■貯蓄的な年金
 一方年金は、貯蓄に近いでしょう。現在の負担で現在の給付をしているので、厳密に言うと貯蓄ではないかもしれませんが、現在の負担で将来の給付額が決まるので、貯蓄に似ています。しかし、払った額よりもらえる額が少ない(世代間格差)という話もありますが、そんな貯蓄ってありませんよね。払わない人が出てくるのは当然です。

■ベーシックインカム
 ベーシックインカムは、保険ではなく、全員に給付されます。給付額の計算は単純なので払い忘れは少なくなるはずです。また、負担と給付のタイムラグが事実上ありませんので、世代間の不公平感も解消されるでしょう。つまり、「みんなが、みんなの今のために、助け合いをしている」ことになります。発想がシンプルですよね。
 また、財源が税金ですので払わない、加入しないということはなくなります。民主党が言うように、年金の財源を全額税金とすれば同じ話になりますが。財源を消費税でやったら、これまた比較的計算が簡単ですし、脱税は減るはずです。

■抜本的に考え直す
 なんてコトを考えていると、健康保険も失業保険も年金も、「きめ細かく制度設計している」のかもしれませんが、かえってそれが歪みを招いているような気がします。小手先の対策や調整ではない、「そもそも論」から考える抜本解決が必要なのではないでしょうか。他にも環境問題、医療、介護など、制度自体が行き詰まっている例がいろいろありますよね。
 でも、どの分野ももう少し行き詰まらないと、動かないような気がします。その時のためにも、今からよくよく議論しておきたいですね。

ワークライフバランスに関する意識調査

「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」について”が、内閣府から公表されました。

■理想と現実
いろいろポイントがあるようですが、例えば理想と現実の違いとして、

「仕事」優先を理想とする人は、2.0%にすぎないが、現実には約半数が「仕事」優先となっている。

だそうです。

■ワークライフバランスを推進するための方法
ワークライフバランスを推進するための方法として挙げられたのは、「社長や取締役がリーダーシップ を発揮してワーク・ライフ・バランスに取り組む」が27.3%で最も多く、以下「無駄な業務・作業をなくす」(16.9%)、「管理職の意識改革を行う」(11.2%)、「給料を上げる」(11.1%)という順番だったようです。

■思うに・・・
・大企業でなら、経営者のリーダーシップや管理職の意識改革もできるでしょう。でも、中小企業は今の経営環境では正直難しいと思います。
・無駄な業務をなくすと効率が上がりますが、効率が上がった分だけ仕事が増えればおんなじです。しかも、効率が上がるといっても、全ての企業で効率が上がったとしたら(意味のない残業は減るかもしれませんが)、結局は振り出しに戻るような気がします。

■ベーシックインカムを導入すると
ベーシックインカムを導入すれば、「仕事だけでなく家庭も大事なんだ!!文句があるならクビにしてみろ!!」と、実際言うかどうかはともかく、そんな意識で働く人が増えるでしょう。そうすると自ずから経営者の意識も変わるのではないでしょうか。それでつぶれる企業は、厳しいようですがつぶれたほうが良いと思います。社員とその家族の生活・時間を搾取して生き残る会社は、社会によい作用をもたらしているとは思えません。それにつぶれても、とりあえず生活できるのですから。

そして、他の新しい起業を促したり、経営手法を改善するなどして、よりよい会社を増やしていくべきでしょう。ベーシックインカムは、このように社会の新陳代謝も促すはずです。
皆さん、どう思われますか?自由で活力ある社会になるように思うのですが。

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MH

Author:MH
株式会社アミタ持続可能経済研究所という環境コンサルティング企業に勤務。特に廃棄物問題についてコンプライアンス、適正処理・管理についてセミナーやコンサルティングを行っている。既に議論de廃棄物というブログを運営している。
ベーシックインカムについては、「環境問題を解決するために重要なツールとなる」という考えから興味を持つことになり、別途このブログを持つこととなる。


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